やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2020/04/14
毎年110万円以内の贈与でも、贈与税が発生してしまう場合とは

[相談]

 私は今年から、現金で毎年110万円ずつ、子に贈与をしたいと考えています。
 その贈与にあたって、毎年贈与契約書などの書面を整備するのは事務作業が煩雑なため、例えば、最初の贈与時点において「今後毎年110万円を、20年間にわたって贈与する」というような贈与契約書を子と取り交わし、その後の各年の贈与については、その贈与契約書にもとづいて行おうかと考えています。
 このような方法について、税法上の問題があれば教えてください。


[回答]

 ご相談の方法を用いて毎年110万円の現金贈与を行われた場合、その贈与は贈与税の課税対象(定期金給付契約に基づく定期金に関する権利)となる可能性が高いものと考えられます。


[解説]

1.贈与契約の概要と贈与財産の取得時期

 民法において、贈与は、「当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。」と定められています。
 このため、贈与は、贈与者(今回のご相談の場合は、親)からの「贈与する」という意思表示だけなく、受贈者(今回のご相談の場合は、子)の「贈与を受けます」という意思表示を必要とし、その双方の合意があってはじめて成立するものとされています。
 また、税務上、贈与による財産取得の時期は、書面による贈与についてはその契約の効力の発生した時と定められています。

2.贈与税の非課税額

 贈与税については、1年(1月1日から12月31日まで)について、合計110万円の非課税額が設けられています。
 このため、1年間にもらった財産(現金など)の合計額が110万円以下であれば、原則的にはその贈与に対する贈与税は課税されないこととなります。

3.毎年110万円を贈与するという契約を結んだ場合の、税法上の考え方

 税法上、契約によってある一定の期間において定期的に金銭その他の給付を受けることを目的とする権利(債権)が発生した場合には、その契約をした年に、「定期金給付契約に基づく定期金に関する権利」の贈与を受けたものとして、贈与税が課税されることと定められています。
 このため、今回のご相談の場合のように、「今後毎年110万円を、20年間にわたって贈与する」というような贈与契約書を子と取り交わしたときは、その契約書を交わした年において、その契約によって給付を受ける金額の総額(定期金給付契約に基づく定期金に関する権利の価額)を税法上の所定の方法を用いて計算し直した金額に対して、贈与税が課税されることとなります。

 上記のような贈与税の課税がされないようにするためには、毎年贈与を行おうとするたび、贈与者(親)と受贈者(子)の間で贈与の意思確認を行った上で、その双方合意による贈与契約の成立を証する贈与契約書を作成し、その契約内容に基づいて現金贈与を行う必要があります。


[参考]
 相法21の5、24、措法70の2の4、相基通1の3・1の4共−8、24-1、民法549など


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